50代の自分「覚悟」はあるかい?
最近は事件や事故そして地震や豪雨などの天災が以前に比べてとても多く発生しているように感じています。
想定外の状況はいつでも身近にあるんだ。ということを本当に実感しています。
少し前の番組だったのですが、航空自衛隊の戦闘機パイロット養成を扱ったドキュメンタリーの、あるシーンが自分は忘れられません。
本当に「あっ!」と息を呑むようなシーンだったんです。
その場面とは・・・。
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一瞬のシーン
そのシーンは、ほんの一瞬でした。
編隊飛行の訓練中、僚機の機首上げのサインを車輪を上げるサインと見間違えた訓練生が、あろうことか離陸滑走中に車輪を上げることを意味する「ギアアップ」をコール。
まさに車輪を上げるレバーに手を伸ばそうとした瞬間、後部シートの教官が「I have!(アイ ハブ!)」と怒鳴ったほんの数秒のシーンでした。
ご存知の方も多いかと思いますが、「I have」のコールは、今この飛行機は誰の責任で操縦をしているのか、誰が操縦桿をにぎっているのかを明確にする操縦士同士の会話です。
この場合は自分が操縦の責任を持つ、操縦を替われという意味で教官が叫ばれたものだったと思います。
言うまでもなく離陸滑走中、つまり飛び立つ前の戦闘機が車輪を上げてしまえば、高速で移動中の機体が滑走路に接地し大事故になってしまうことは間違いないでしょう。
離陸滑走中の数百km/hの速度の中、戦闘機の安全とともに訓練生の言動にも注目し、ひとたび危機的な状況、想定外のことが起これば直ちに反応しリカバリーの行動を起こすそのあまりの見事さに驚きました。
訓練生に異常操作である車輪上げのレバー操作をさせずに、操縦を交代しそのまま戦闘機を離陸をさせるという一連の教官の行動は、ほんの数秒のうちに行われたものです。これがどれ程大変なことでしょうか。
「魔の11分間」
航空機事故の発生率が高いのは離陸時と着陸時なんです。
そのため離陸滑走開始後の3分間と着陸前の8分間、これを合わせた11分間は「魔の11分間」と呼ばれるほどです。
その時間帯、事故リスクを避けるためパイロットはとても神経を使うと聞いたことがあります。
普通の離陸でも大変なことなのに、この教官は、それに加えて訓練生の指導をサラッとしかも的確にこなしたんですよ。
自分は想定外のことが起これば混乱し、たぶん何もできない固まった状態になると思います。
この教官と訓練生がいる世界は、その何もできない時間が数秒間であっても大事故につながる世界の話です。
おそらく教官にとっては、想定内の状態だったのかもしれません。常にあらゆる状況を想定し、対応できるよう準備し訓練することを日常的にやっておられるのでしょう。
「常在戦場」という言葉は耳にしますが、現実にその心構えで仕事にあたっている方を見つけた驚きと、緊急時にいったい自分はどこまでできるのだろうか?といういましめの思いでとても印象的な場面として心に残ったんです。
自分に置き換えてみる
自分も50代、半世紀以上も生きてくれば、イヤでもいろいろな経験を積んできました。
経験に基づいて起こるかもしれない状況や可能性のある状態を想定することはどうにかできると思います。
そして、対応を事前に考えておくこともなんとかできると思います。
しかし、実際に行動ができるかどうかということは別のように思います。
私はとても不安があります。あなたはいかがですか?
最近は事件や事故そして地震や豪雨などの天災の発生が以前にもまして多いと感じています。
危険や危機的状況、想定外のことは自分のまわりでも起こりうることなんですよね。
そして危機管理の専門家は、人々の心の中の「私だけは大丈夫。」という楽観する心のスキ、油断がとても危険であると言います。正しい判断が求められています。
専門家でなくとも緊急時にはキチンと判断し、実際の行動に移さねばならないんですよ。
「シンプルライフ」に憧れる自分ですが、自分の意志とは別にそのシンプルライフの平穏・平和が脅かされることもゼロではないでしょう。想定しておかねばなりません。
「覚悟」という言葉の意味の一つは、辞書に次のように示されています。
危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構えをすること。
もちろん、受けとめる心構えには、予想に対してどう行動するかも含まれているでしょう。
大切な人や愛する家族を守るため、私覚悟を決めました。